口臭の原因について

       「口臭の原因について」
                                               平成22年3月1日
  
今週から2週にわたってお口の臭い、「口臭」についてお話しいたします。
一回目の今日は口臭の原因についてです。

厚生労働省の保健福祉動向調査によれば、全国で7人に1人が「自分の口臭が気になる」と答えています。このように多くの方が口臭で悩んでみえるわけですが、ほとんどがお口の中が原因と考えられています。

原因を大きく分類すると、生理的口臭、病的な口臭、心因性口臭の三つに分けることができます。
生理的口臭は、早朝の空腹時によく認められます。また、女性の場合は月経時、それから緊張時、疲れ、寝不足の時には唾液の分泌量が低下し、自浄作用が低下すると口臭が増します。
そのほかの原因として、喫煙や特殊な臭気物質の摂取による場合もあります。

病的な口臭は、口腔内疾患から起きることが多く、歯周病、歯垢や歯石の沈着、口腔内粘膜の炎症、むし歯、入れ歯や合わなくなった被せ物、舌についた汚れなどがあります。
また、全身的疾患から起きるものもあります。
この判別には、鼻を軽く閉じ、息を止めてゆっくり吐き出した時に感知される場合は、口腔内に原因があります。口を閉じ、鼻から息を吐き出した時に感知される場合は、全身的な原因が関与していると考えられています。

心因性口臭は自臭症とも言い、それほどではないのに口臭があると思い込んでしまうことです。最近こういう人が増加傾向にあります。

いずれにしろ気になったら自分のなかで悩んだりせずに、気軽に歯科医院を受診してください。
お口の中に原因があれば、歯科医院でそれをしっかり治療した後、自分にあったお口の手入れの指導を受けていただきます。その後の定期的な健診を受けることで、口臭を防ぎ、清潔なお口を維持していく方法と言えるでしょう。
来週は、口臭の予防方法についてさらに詳しくお話しいたします。